簡単ガーターベルトもどき(着脱可能)
投稿:2023/07/13 更新:2023/07/13
Twitterのモーメントが消えてしまったため、こちらへ転載します。
着脱可能でまあまあ見栄えのするガーターベルトもどきの作成手順です。
あくまで固定方法の提案のようなものですので、レース部の素材や配置によって応用の範囲は広いと思います。
そのままでは公式コンテスト非対応ですが、素材を箱内のマテリアルに変換する難易度は高くないでしょう。
チャート詳細
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かなりオススメ
オススメ度:
色替え、脱着が容易
可動を(ほぼ)妨げない -
中級者向け
難易度:
異種素材(布、PVC)
瞬間接着剤
作業精度は高め -
あまり使わない
使用頻度:
服装のワンポイント
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普通
使用効果:
あくまでも「もどき」
-
普通
必要経費:
素材は比較的安い
必要なツール・環境・素材
必須:
瞬間接着剤
(PVCと布は溶剤系では接着できません)
あれば楽な工具:
複数サイズの穴あけポンチ
(リング作成時 100均でも可)
信頼できるピンセット
(工作精度が要求されます)
手芸用精密ハサミ
(レース工作は切れ味と精度が必要です)
幅広マスキングテープ
(ベルト切り出し時に重宝します)
エポキシ接着剤
(レース接着時に瞬間接着剤はややリスクがあります)
手芸用ほつれ止め液
(レースはほつれてくるため、ほつれ止めがあると便利です。瞬間接着剤でも代用できますが、取り扱い注意)
作例に用いた素材:
リング
(タミヤプラペーパー たぶん0.2厚)
非粘着PVCテープ
(配管テープ 0.15厚 電材、建材店で安価に購入可能)
(目印テープ 0.08厚 ホームセンター、園芸店などで安価に購入可能)
レーステープ
(幅10mm以下のもの 100均、手芸店などで購入可能)
STEP010.使用部品
サイズ感は画像を参照のこと
1.リング
プラペーパーをポンチで打ち出して作成。適当な物があれば代用可能。中央穴は太ももロールの3mm軸を通すもの。
2.ベルト
非粘着PVCテープ(ポリプロピレン、シリコン、ウレタンは不向き)を細切りして作成。
細切りはPVCテープが軟質でよれてしまうため、マスキングテープをいったん友貼りすると歪みなく均一な幅で切り出せる。
3.レース
30MSのふとももを一周する場合、おおむね50mm程度の長さが必要。
市販のレースは白テープが多いが、作例は染色している。布用染料の用意がない場合、染料系の水性アクリル塗料(蛍光色などに多い)に浸して水洗いするなどの方法で代用可能。
PVCテープやレースの染色はPSに色が移る場合がある。長時間の装着は避けることをおすすめする。(いちおう自分のものは半年以上つけっぱなしでも色移りはなかった。
STEP021.リングにベルト始点を接着
リングにベルトの始点を接着。
特にフィッティングの必要がないので、安定した状況で中央を目安に。
STEP032.太ももへフィッティングしつつ終端を接着
写真では省略しているが、太ももパーツをテープ等で保護すると瞬間接着剤による事故を防げる。
リングを太ももロール軸に装着し、好みのフィッティングになるように太ももへ縦に巻き付けながら終端を接着。
余ったベルトはきれいに切り飛ばす。
終端を持ってくる際にテンションをかけておくと完成時にズレにくくなる。
STEP042.補足-1 おしりのライン取り
フィッティングの補足。
ガーターのラインは尻たぶをやや外巻きにしていることが多いため、リアルなラインを狙うならこの時点で角度をつける。
PVCテープはそれなりに伸びるので、うまくすると画像のように逆アールふうのフィッティングが狙えるが、外側を狙うとそもそも固定できなくなるので注意。
この時点でわかりやすいが、リングの厚み分だけ太ももロール面に隙間ができている。
これを隠すためにレースを巻くが、例えばプラペーパーや紙、マスキングテープなどを用いれば、もっとスマートにタイツラインを隠すこともできる。
STEP052.補足-2 外したところ
フィッティングできたら、一旦取り外して瞬着のはみ出しやベルトの接着跡を整える。
パーツごとに現物合わせのフィッティングなので、左右や前後をマークしておくと後で迷わなくなる。
写真の角度は参考までに。
このときに脱着がスムーズに行えるか見ておくと、レースを接着する前に不良品を弾いてしまえるのでお得。
STEP063.おしり側ベルトへレースの始点を接着
再度装着し、ラインを整えたのちにレースを接着。
写真ではわかりにくいが、接着するのはあくまでベルトとレースのみ。そうしないと着脱できなくなる。
レースの接着に瞬間接着剤をおすすめしないのは性質上の理由による。
瞬間接着剤は急速に硬化すると発熱する場合がある。
繊維には毛細管現象が働くため、粘度の低い瞬間接着剤は瞬時に繊維内へ拡散しつつ急速に硬化、同時に信じられないほど高温になる。
パーツへのダメージはもちろん、場合によっては煙を上げて発火したり、もちろん手に付けばやけどもありうるので要注意。
どうしても使いたい場合は、まず余りレースなどで実験しよう。
STEP074.前へ巻き付けつつ、前ベルトへ中間接着
レースを内股方向から巻いていき、前で一旦接着。その後に巻ききって終端を接着。
巻く際はあまりテンションを掛けると脱着が困難になるため、あくまでふんわりフィットする程度に。
STEP085.終端処理
接着の硬化を待って、余ったレースを切断する。
このときにうまく接着剤が拡散していれば、ほつれ止めにもなるが過信は禁物。丁寧に切れ味のよい道具で作業しよう。
手芸用ほつれ止め液があれば、一旦パーツから外してから終端付近にしませておくとよりほつれにくくなる。
染色していたばあいは、ほつれ止め液による色留めも若干ではあるが期待できる。
STEP09完成
完成を前から。
隙間がレース等で隠れていればOK。
リングとベルトの厚みぶん太ももロール軸が浅く入っているため、若干抜けやすくなっていることに留意。
STEP10出来上がり前後写真
いわゆるガーターベルトの下半分だけの再現となるが、上ベルトはスーツの下に隠れていると考えれば良いしはかどる。(何が?
あくまでも「もどき」なので、太ももだけを装飾するものと考えてほしい。
容易に着脱でき、素材の値段や作業工程から見てもコストとしては安くつくと思うので、一度に量産しておくとワンポイントほしいときに重宝するかもしれない。